厚生労働省は14日、65歳以上の高齢者が納付する2024~26年度の介護保険料が、全国平均で月額6225円になるとの集計結果を発表した。21~23年度の6014円と比べて211円(3.5%)の増加となる。高齢化の進展や事業所に支払う介護報酬が引き上げられたことなどが要因。
介護保険料は、全国1573の市区町村や広域連合などが3年ごとに改定している。集計によると、全体の45.3%が引き上げ、37.2%が据え置き、17.5%が引き下げた。
制度開始時の00~02年度の保険料の全国平均は2911円。24~26年度はその2倍以上に当たる。ただ、15~17年度は前の3年間に比べて2桁の増加率を記録したが、18~20年度は6.4%増、21~23年度は2.5%増と近年は伸び率が落ち着いてきた。これについて厚労省は、介護予防の取り組みが進んだ自治体では、費用の上昇が抑えられているためと分析している。
市区町村などの単位で見ると、保険料が最も高いのは大阪市の9249円。最も低いのは東京都小笠原村の3374円だった。65歳以上の「第1号被保険者」は23年末時点で3588万人。そのうち要介護や要支援の認定を受けた人は695万人に上る。
都道府県別の介護保険料(65歳以上)
平均月額(円) 伸び率(%)
北海道 5,738 0.8
青 森 6,715 0.6
岩 手 6,093 1.0
宮 城 6,098 2.7
秋 田 6,565 1.2
山 形 6,058 ▲0.9
福 島 6,340 3.8
茨 城 5,609 2.3
栃 木 5,773 2.1
群 馬 6,203 1.1
埼 玉 5,922 8.0
千 葉 5,885 9.3
東 京 6,320 3.9
神奈川 6,340 5.2
新 潟 6,412 1.7
富 山 6,327 0.4
石 川 6,354 0.1
福 井 6,223 ▲0.3
山 梨 5,744 ▲0.7
長 野 5,647 0.4
岐 阜 6,094 2.8
静 岡 5,810 2.3
愛 知 5,957 3.9
三 重 6,295 2.0
滋 賀 5,979 ▲2.4
京 都 6,608 4.4
大 阪 7,486 9.7
兵 庫 6,344 5.7
奈 良 6,034 3.1
和歌山 6,539 ▲0.0
鳥 取 6,219 ▲2.1
島 根 6,432 0.8
岡 山 6,364 1.5
広 島 6,098 1.9
山 口 5,568 2.2
徳 島 6,515 0.6
香 川 6,219 0.2
愛 媛 6,438 0.5
高 知 5,809 ▲0.1
福 岡 6,295 3.6
佐 賀 5,983 ▲0.0
長 崎 6,222 ▲0.5
熊 本 6,190 ▲0.8
大 分 6,235 4.7
宮 崎 6,038 1.4
鹿児島 6,210 ▲1.2
沖 縄 6,955 1.9
全国平均 6,225 3.5
(注)▲はマイナス